どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

毎日新聞の凋落

中日新聞掲載の毎日新聞記事

新聞の片隅に掲載された、毎日新聞の小さな記事
「とうとう来たか」毎日新聞の凋落を実感した。全国三紙、朝毎読の中で、毎日新聞の経営状態が一番悪い。随分と昔から言われてきた。紙面を一新して再起をはかるべく、紙面のデザイン変更など外部デザイナーに依頼したが、結局、新聞社のプライドが邪魔をし、見送りなった。
その昔、毎日新聞の記者自体は、優秀であった。数々のスクープ記事で新聞協会賞を受賞している「早稲田大学商学部入試問題漏えい事件」「ライシャワー元駐日大使の核持ち込み発言」「リクルート ダイエーの傘下に」「旧石器発掘ねつ造」の等々。しかし、最近は、記者の劣化も激しい。先日の荒井勝喜元首相秘書官の性的少数者に対する差別発言。「オフレコ」取材として匿名を前提にした記者団とのやりとりで飛び出した。記者には情報源の秘匿というルールがある。オフレコとはオフ・ザ・レコードの略。記者は取材を録音・録画せず、取材メモも取らないのが一般的。政治取材の場合は政策決定の舞台裏や当局者の本音を聞き出す。記事にする場合は発言者を伏せ「政府筋」「自民党幹部」などとぼかす。記者会見や講演など実名で記事化する「オンレコ」とは扱いが異なる。

荒井勝喜元首相秘書官

毎日新聞の記者は、このルールを平然と破った。理由は、発言の重大性に鑑みて報道したということである。もっともな理由だが、日本新聞協会編集委員会のオフレコ問題に関する見解は、取材源を承諾なしに明らかにしない責任があると指摘している。
過去の栄光が忘れられなかったか。毎日新聞の暴走に驚いた新聞各紙は後追い取材をする羽目になる。結果、荒井勝喜元首相秘書官は更迭される。オフレコ取材の責任をとって、なんともはや。オフレコ取材は、今後は無理であろう。公然とルール破りをする新聞社が存在するなら、政治家は取材に応じるわけにはいかない。取材の幅は狭まり、つまらない、公式発表の記者会見のみ記事になる。その意味で、毎日新聞記者のオフレコ破りは、責任が重い。

     経営と新聞記事、毎日新聞の凋落が止まらない。