本を読んで
中日新聞 4月1日村上春樹 新作愛蔵版販売へ 新作長編「街とその不確かな壁」の愛蔵版を今秋発売すると発表。限定300部、直筆サインとシリアルナンバー入り。特別仕様の装丁など詳細は6月1日に発表する。価格は10万円。おいおいおい、どうした先輩。小…
昭和18年、結核で29歳の若さで逝く。詩集「貝殻」から、貝殻忌。知らなんだ。我がふるさと愛知の半田市の出身。代表作は、「ごん狐」「おぢいさんのランプ」「手袋を買いに」。ワタシは、「屁」という作品が大好き。題名は、なんだかなという感じだが、内容…
村上春樹先輩の新作「街とその不確かな壁」(新潮社)4月13日発売。 その街に行かなくてはならない。なにがあろうと――〈古い夢〉が奥まった書庫でひもとかれ、呼び覚まされるように、封印された“物語”が深く静かに動きだす。魂を揺さぶる純度100パーセン…
1983年発売の藤原新也の大ベストセラー【東京漂流】。若き俺は、完全にこの本にハマった。この本は、藤原新也が写真週刊誌「Focus」に連載した写真と記事がもとになっている。殺人事件の現場、遺体、東京に当時残っていた野犬とその駆除、そのすべてが俺の心…
山本コウタロー、73歳で逝く。脳内出血。麹町中学校、日比谷高等学校卒業、上智大学入学。在学中に東京大学受験を志すも東大紛争により、一橋大学社会学部に転学。白鷗大学で教鞭を執った、バリバリのインテリゲンチャ。 「走れコウタロー」「岬めぐり」など…
アル中の先輩。コラムの先輩。大学の先輩。65歳は、さすがに早い。 先日、新作「東京四次元紀行」を発表したばかりなのに。新作を待っての死去。残念。死因はわからない。やっぱりアルコールか?アルコール依存症は、克服したもの思っていたが、違うか? 上…
プロポーズしようか迷っています。先生なら、ドンと行け! とおっしゃると思うのですが、私は72歳で相手は80歳。子供たちからは今さら家族を増やさなくてもと反対されています。女性の方が長生きなので、彼女を悲しませるのではないかと心配です。でも、色々…
「ヒデ活」 2018年に若くして63歳でこの世を去った、西城秀樹の功績を次世代に伝える活動。ファンの間ではますます活発化している。 今日の新聞の書評欄で、初めて知った。【人間研究 西城秀樹】の著者が、秀樹の死去の2年後、彼のついてブログを書いたら、…
俺は、【伊集院静】が大嫌いである。嫌いな理由は、数多くあるが、いちいち書くのも鬱陶しい。気分が悪くなってくる。故人の尊厳にも関わるので、ここは、秘すれば花。 不思議 な こと だ が、 悲しみ、 もしくは 悲しみ の 記憶 は、 ふい に、 その 当人 …
アカデミー賞の影響である。まぁ、あれだけ話題になれば当然か。累計100万部とは、奥歯に物が挟まったような表現だが、本が売れない現代、累計でも100万部突破とは、さすが先輩である。先輩にしてみれば、今更100万部突破と言われても、どうでもいいことだけ…
映画【ドライブ・マイ・カー】が、えらく評判になっているので、鑑賞。ついでに春樹先輩の原作も読み直した。脚色とは、こういうことか・・・。原作は2014年に刊行された村上春樹の短編集「女のいない男たち」に収録された1編。50ページにも充たない原作を、…
芥川賞作家【西村賢太】、逝く。芥川受賞の挨拶で「風俗に行こうと思っていた」と発言した、ナイスガイである。中学卒業後、アルバイトで生計を立てながら小説を執筆。2007年に「暗渠の宿」で野間文芸新人賞、2011年に「苦役列車」で芥川賞。大好きな作家だ…
NHKの中国語講座をぼんやり見ていた。中国では、「痴漢」は、もともと「恋に一途な男」を表す言葉であった。日本語になって、「変態」を意味する言葉に変化した旨。そのきっかけが、大江健三郎の「性的人間」の影響である旨。本当かな~と思ったが、NHKだし…
東京の日本橋に本社を置く、ある広告会社に入社した「和田さん」。 入社早々、彼は、ありとあらゆる「まちがい」をしでかすのだが、その「まちがい」は、年月とともに「増加の一途」をたどることになる。【まちがう人】 俺は、この「日本橋に本社を置く、あ…
はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選」【文豪っぽい】と書いたのは、【文豪】の定義がよくわからないからだ。小生が考えるには、みんなが名前を知っている、もう亡くなった偉い小説家というところか・・・。壱 夏目漱石【三四郎】 司馬遼太郎は、明治…
酔 ふた め に 飲む 酒 だ から、 酔 後 の 行状 が 言語道断 は 申す までも なく、 さめれ ば 鬱々 として 悔恨 の 臍 を かむ こと、 これ は あらゆる 酒飲み の 通弊 で、 思ふ に、 酔 つ 払 つた 悦楽 の 時間 よりも 醒め て 苦痛 の 時間 の 方 が …
向田邦子【字のない葉書】抜粋 終戦の年の四月、小学校一年の末の妹が甲府に学童疎開をすることになった。すでに前の年の秋、同じ小学校に通っていた上の妹は疎開をしていたが、下の妹はあまりに幼く不憫だというので、両親が手放さなかったのである。ところ…
飛行機嫌いなのに、皮肉にも台湾の航空事故で死ぬ。飛行機事故で逝くなんて、なかなかできないこと。なんだか、脚本家らしいか。享年51歳。8月22日の命日は、【木槿(むくげ)忌】。 わずか3作の短篇小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞…
君は、【檸檬】という漢字を書けるか? まず、ほとんどの人は書けまい。小生も当然書けない。書ける人は、漢字検定の勉強をしている人くらいであろう。しかし、「れもん」と読める。書けないが、読める。梶井基次郎の名作【檸檬】のせいである。小説か、エッ…
ある日、村上春樹先輩から、唐突に電話があった。 「君のこと、小説に書いていいかな」 その昔、早稲田大学第一文学部・第二文学部演劇専攻には、【早稲田演劇学会】というOB組織があった。今は多分ないだろう。なぜなら、早稲田大学第一文学・第二文学部…
立原正秋は、54歳で食道がんで逝く。随分と偉そうな事を書いていたので、もっと年老いていたかと思ったが、意外にと若い。まぁ、アル中は、短命だから妥当なところか。文壇の酒豪番付で横綱をはるくらいだから、大酒呑みだった。雑文集【秘すれば花】の酒の…
俺はグルメ漫画の至宝【孤独のグルメ】の大ファンだ。TV東京のドラマ版も欠かさず見ている。今は、シーズン9をオンエア中だ。なんとも、すごい人気である。グルメ漫画の元祖であり、グルメドラマの元祖である。俺は、世間受けする前から注目していた。単…
久々に、絲山秋子を読んだ。アルコール依存症に苦しむ若い男「ヒデ」と、片腕を失った年配の女「額子」の再生の物語。100%の恋愛小説だ。アルコール依存症におちいった「ヒデ」の心情が、アル中の俺にとってはきつい。リアリティあふれるというか、リアルそ…
【アル中ハイマー】とは、山田風太郎のオリジナル。アル中と認知症を掛けた造語。なかなかのセンスだ。さすが、ベストセラー作家。さて、アル中ハイマーは、毎晩、晩酌にウイスキーをオンザロックでボトル3分の1ほど飲み続けた。いきなりのウィスキーのオン…
あっという間に 三 ヵ月 が 過ぎ た。 酒 は いっさい 口 に し て い ない。 三 ヵ月 がんばっ た 自分 を ほめ て あげよ う と、 ひさし ぶり に 寿司 屋 に 入っ た。 もちろん 飲む のは〝 お茶〟 だけ。 腹 が 減る と 飲酒 欲求 が わい て 出 て く…
「8050問題」とは、「80代」の親が「50代」の子どもと同居して経済的支援する状態をなぞらえた中高年ひきこもりを抱える世帯を象徴した言葉。コミュニティ・ソーシャルワーカーとして同現象に触れてきた大阪府豊中市社会福祉協議会の勝部麗子氏が名づけ親。 …
アルコール依存症の夫を、妻の立場から見た漫画。今の我が家と同じ設定。やれやれ。厚生労働省の依存症啓発事業の一環として企画されたいう、ユニークな出自を持つ。お役所の啓発事業なんて、普通はつまらない、ありきたりの作品になるが、この作品は、違う…
その昔、俺は、青木さやかにインタビューしたことがある。当時、奉職していた某大学のOBだった。某大学が創立50周年を迎えるにあたって、OBのインタビューをHPに掲載しょうという企画があった。俺は、その担当だった。他にも何人かインタビューしたが、世間…
アルコール依存症におちいってから、数々のアルコール依存症関連の本を読んだが、これがベストワンである。315頁のかなりの分量だが、一気に読み終えた。まぁ、漫画ということもある。Amazonのレビューの数が、なんと280個。俺はレビューは、あまり熱心に読…
嗚呼、99円につられて、購入してしまった。たいした読み放題の本はないと思いつつ、99円で200万冊かとおもいつつ、購入してしまった。しかし、意外に興味ある本があって、なんだか杞憂に終わった。ライブラリーには、一度に10冊しかダウンロードできないが、…