NHK「映像の世紀」の新シリーズで「バタフライエフェクト」という言葉を知った。蝶の羽ばたきのような、ひとりひとりのささやかな営みが、いかに連鎖し、世界を動かしていくのか?
「蝶がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも、遠くの場所の気象に影響を与える」如くに、ほんの些細なことが、徐々にとんでもない大きな現象の引き金になるという考えである。
具体的に説明すると
ブラジルで一羽の蝶が羽ばたく。
① 小鹿が蝶に興味を持ち、何度も飛び跳ねる。
② ライオンがその様子に気づき、小鹿を狙い近づいていく。
③ ライオンに気づいたシカの群れが逃げ惑う。
④ 逃げるシカの群れが大きな風を起こす。
⑤ 海に向かった風が上昇気流をつくる。
その結果、遠く離れたテキサスで竜巻が発生する。
最近、知った言葉だが、最近、しみじみ、この考え方を実感する。大きな変化も、最初は些細なことから始まる。嗚呼、もっと早くに知っていればな~。もっと、まともな人間になっていたかもしれない。そういう事って、多いよな。というより、そんな事ばっかりのような気がする、64歳の愚かな俺。
番宣っぽくなるが、世界各国から収集した貴重なアーカイブス映像で、人類の歴史に秘められた壮大なバタフライエフェクトの世界を表現する、この番組は、滅茶苦茶、面白い。「スターリンとプーチン」のエピソードは、まさにバタフライエフェクトの世界であった。