どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

226と祖父と納豆

226

226事件が起こった当時、小生の祖父は、宮中で消防隊員のような仕事をしていたらしい。直接、聞いたわけではないので詳細は不明。詳しく聞いとけばよかった後悔しているが、子供だった小生は無理な話。事件に巻き来れた祖父は、帰宅できずに、長男だった小生のおやじに電報を打った。なぜ、電報が打てたか、それも知る由もないが、その文面が


【カエレヌ タノム】の一行だったらしい。


これは、おやじが文章に残しているので確かだと思う。そのおやじも逝ってしまった。もう少し聞いておけば良かったと思うが、昭和の時代のおやじと息子、満足な会話をするわけがない。唯一、記憶に残っていることは、何日後かに、髭ボウボウで無事、帰ってきた祖父は、【納豆】をむさぼり食ったらしい。祖父は、東京の人だから、納豆は好物。髭の納豆がひっつくのもかまわず食べた。その光景は、子どものおやじの記憶に刻まれた。
後年、【納豆】に関するエッセイを某納豆会社が募集した。筆まめなおやじは、この226事件と祖父と納豆の事を書いて、応募した。な、なんと、一等賞というか、グランプリである。賞品として多量の納豆が送られてきた。今でこそ、納豆は好物だが、子どもの頃、生粋の名古屋人だった小生は納豆が苦手。毎日、食卓に上る納豆に、ずいぶんと辟易したもんだ。

ずいぶんと昔の話。今日は、祖父のことを思い出して、納豆を食べよう。