どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

【五輪汚職】 代理店士農工商?

その昔、広告会社(広告代理店)を揶揄して【士農工商代理店】と言われた。広告会社は最低の職業という意味。教科書から、【士農工商】という言葉が消えたように、今では、【士農工商代理店】とはさすがに言わなくなった。
【五輪汚職】で「電通」OBの高橋治之が逮捕された。しかし、文春オンラインにとよると、「元組織委員会会長の森喜朗元首相は、高橋治之・元五輪組織委理事に脅されていた」らしい。

バッハ氏と安倍首相との電話会談で、東京五輪の1年延期が決定するが、2020年3月当時、コロナ禍での開催延期を巡る議論の最中に独断で延期を唱えた高橋氏にバッハ氏が不快感を示し、日本側に理事辞任を求めていた。バッハ氏の意を汲んだ森氏は東京・赤坂の料亭「佐藤」で高橋氏と対峙する。引導を渡そうとする森氏に対し、高橋氏は激高しこう開き直った。

「冗談じゃない。やれるもんならやってみなさいよ」

怒号は部屋の外にまで響き渡り、森氏はなす術なく困惑するしかなかった。弱り果てた森氏周辺から、その話は一部の関係者に瞬く間に広がった。文春オンラインより

五輪に関して、日本の元首相が、いち広告会社のOBごときの軍門下った瞬間である。【士農工商代理店】が、【代理店士農工商】に逆転した。確かに「電通」の存在がなければ、今回の五輪は満足に招致、開催、運営できなかったのは事実。五輪スポンサー企業の募集も「電通」なくしてはまったくのお手上げ。まさに「電通」様様である。【士】は、もちろん、後の【商】も【工】も「電通」にすがるしかなかった。
電通」のおこぼれを頂戴しようとした、「大広」「ADK」の2つの広告会社も悪事に手を染めた。この3社は広告業界では、5本の指に入る優良企業。しかし【商】で「大広」「ADK」の2社が逮捕者を出す。今回の事件で「ブラック企業」のレッテルを貼られた。一番の悪人は、高橋治之・元五輪組織委理事だが、彼にすがるしかない企業。それだけ、五輪ビジネスは、魅力的ということか。【工】の逮捕者は、今のところ出ていないが、当初予算からの大規模な建設費の増額が問題視しされている現状では、きな臭い匂いがする。新国立競技場建設もすったもんだの結果、決定した。
今回の【五輪汚職】で広告会社全体のイメージダウンは避けられない。テレビ朝日羽鳥慎一モーニングショー」でも、自称ジャーナリストの玉川徹にも、【五輪汚職】は全く関係のない、安倍晋三元首相の国葬での菅義偉前首相の弔辞について、全くの虚偽の「電通が入ってます」と平然と減らず口をたたかれる始末。

今回の【五輪汚職】。悪漢「高橋」が「みなし公務員」という、立場でなかったら、たいした問題にはならなかった。広告業界では、たまにあることだ。道徳的にはどうかと思うが、別段、法律を犯している話ではないと俺は思う。「みなし公務員」を読み違えた痛恨のミス。スポーツ業界では、ブイブイ言わせている「電通」も、魑魅魍魎の役人の世界を見余った感がある。やはり、役人の世界は一筋縄ではいかぬか・・・。
しかし、「元組織委員会会長の森喜朗元首相は、高橋治之・元五輪組織委理事に脅されていた」とは、トホホのホッである。森喜朗元首相は、完全に晩節を汚した。今頃は、「五輪組織委員会会長」の職を受けなければよかったと、臍を嚙んでいるだろう。もしかすると「逮捕」の可能もある。何ともはやである。