どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

【別れても好きな人】の道行き 

ムード歌謡の金字塔【別れても好きな人】の道行きは、ハードボイルド小説。

別れた人に会った 別れた渋谷で会った
別れたときとおんなじ 雨の夜だった

お見事!と言うしかない出だし。「別れた」の三連発。作詞/作曲の佐々木勉の才能が光る。言の葉の住人の俺は、こういうのに弱い。しかも「おんなじ 雨の夜」。別れには、雨がよく似合う。たまらん、たまらん、たまらんで~。たまらん、こけたら、皆こけた。たん、たまらん。(by「傷だらけの天使」)
渋谷でお茶して、別れるかと思いきや・・・

傘もささずに原宿(青山) 

あらら、原宿に行っちゃった。雨なのに、傘もささずに。風邪ひくだろうが。元恋人同士なら、相合傘がよく似合うのに、残念。
初期の「パーブルシャドウズ」版は、「青山」に行く。その後、「原宿」の方がオシャレという理由で歌詞を「原宿」に変更。俺は、「原宿」より「青山」の方が、お洒落と思うが。「原宿」は、ガキの街のイメージの詩。

思い出語って赤坂 
恋人同士にもどってグラスかたむける

おいおいおい、お酒かよ。雨に濡れたからね、しょうがないか。
恋人同士にもどって・・・。
なんやら、あやしい雰囲気になって来た。期待度100%。

歩きたいのよ高輪(狸穴) 灯りがゆれてるタワー

酔い覚ましに歩く。これも初期版の「狸穴」がオシャレじゃないと理由から、「高輪」に変更。「狸穴」は、「まみあな」と読む。

麻布狸穴町(あざぶまみあなちょう)
東京都港区の町名。外苑東通りより古川(渋谷川)の谷へ向かう斜面に位置する町であり、傾斜部の大部分はマンションや住宅などが並ぶ住宅地。

「狸穴」の方が、歴史を感じていいと思うが、「狸穴」は、「アナグマ」の意味らしいから、お洒落な感じはしないか。しかし、「狸穴」から、「高輪」に変更になったおかげで、えらく遠回りのルートになった。東京タワーは狸穴町のすぐ脇にあるが、高輪まで行くとずいぶんと遠くなる。酔い覚ましに歩くには、そっちの方がいいか。元恋人同士だしね。そういえば、その昔、プリンスホテルがあった場所。

ちょっぴり寂しい乃木坂

そう、俺の若い頃は、「乃木坂」は、繁華街・六本木と赤坂の狭間という感じで寂しかった。今はどうか知らねど。「乃木坂46」がデビューした折には、そのネーミングセンスに、恐れ入り谷の鬼子母神

いつもの一ツ木通り
ここでさよならするわ 雨の夜だから

「いつもの」って、どういう意味?恋人時代には、いつも「一ツ木通り」で別れたということか?最寄り駅は、「赤坂見附」。銀座線か、丸の内線か?渋谷に戻るなら、銀座線か。で、結局、さよならね。焼け木杭には火は付かなかったわけね。雨が降ってるし・・・。



僕の好きな【パープル・シャドウズ】版で、どうぞ!

www.youtube.com