どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

【八丁味噌】を知っているか? 

名古屋人の味噌汁は、「赤だし」である。今は、全国区になったけど、その昔は、「名古屋の味噌汁は、赤い」と言われたものである。「赤だし」は、豆味噌を使う。この豆味噌の老舗が、【八丁味噌】である。

八丁味噌(はっちょうみそ)
愛知県岡崎市八帖町(旧八丁村)で生産されている長期熟成させた豆味噌。「八丁村」は岡崎城より西へ八町(約800m)離れていたことに由来。この八丁村は矢作川の伏流水による湧き水が豊富で、かつ東海道の水陸交通の要地であった。すぐそばに矢作橋が架設されており、舟運も同時に恵まれていた。そこで、兵食として重要視されてきた味噌を、軍需物資の兵站基地として形成された八丁村で製造することに着目した早川久右衛門家(現・カクキュー)と大田弥治右衛門家(現・まるや八丁味噌)が当地で味噌醸造を創業した。これが、「八丁味噌」の始まりである。

現在、【八丁味噌】の始祖「カクキュー」と「まるや八丁味噌」の二つの老舗が、【八丁味噌】の名称を使用できない状態になっている。経緯は、めんどくさいので省略するが、普通に考えれば、誰しもおかしいと思うのだけれども、全然おかしくないよというのが現状である。農林水産省が制定した地理的表示保護制度という、アバウトな制度のせいである。

地理的表示保護制度
地域には、伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が、品質等の特性に結びついている産品が多く存在しています。これらの産品の名称「地理的表示」を知的財産として登録し、保護する制度。

この文面を読むだけだと、「なかなか、いい制度じゃないか」と思うかもしれないが、現状はそうではない。地理的表示保護制度は、もともと、フランスのテロワール(Terroir)を基礎としている。

テロワール(Terroir)
「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉で、ワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指す言葉。

EUが、このテロワール(Terroir)を元に、独自の地理的表示保護制度を制定した。さらに、この制度から外れる商品は、EUに輸入できないことになった。慌てたのは、農林水産省である。日本のブランド品が、EUには輸出できなくなる。さらに、慌てて、急ごしらえで、日本の地理的表示保護制度を制定する。EUがルールをつくり、文句言わず、黙ってしたがうジャパンの典型である。
急ごしらえで制定したので、日本の地理的表示保護制度はいい加減の限りである。世界中でつくれる産品に対して、地理的表示保護制度の認定ができる。原材料が、100%輸入品でもOK牧場。根幹にあるテロワールを完全に無視。

紆余曲折あり、結果、【八丁味噌】の始祖の老舗は、【八丁味噌】を名前を使えなくなり、それ以外の愛知県内の味噌メーカーが、【八丁味噌】を名乗れる事態となった。
それは、おかしいと言っているのが、老舗のひとつ「まるや八丁味噌」、もういいかげんめんどくさい、うちはカクキューの味噌で行くと決めた「カクキュー」。

徳川家康の健康と長寿と支えたのは「麦飯と豆味噌」。天下泰平の礎となった【八丁味噌】。故家康公は、この現状をどう見る。どうする家康。