どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

受験生に贈る言葉

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【大学入学共通テスト】が始まる。今年もコロナ禍で、実際の受験以外にも気をつけることが多いので、余分なストレスがかかる。まぁ、こんな時代に大学受験という、巡り合わせが来ただけじゃんと思うしかない。いずれ、この経験が役立つ機会もあるだろう。ないかもしれない。40年以上前に、大学受験を経験したが、予備校の最後の講義で講師が言った言葉を、今でも鮮明に覚えている。

君たちは、大学受験を辛いと思っているだろうが、君たちは幸せ者だと自覚して欲しい。君たちの多くの仲間は、高校を卒業すると働くことになる。(当時の大学進学率は、3割程度)働くと税金を納めなけらばならない。君たちの仲間が納めた税金は、廻り回って、君たちが進学する大学の運営に使われる。私立大学でもそうである。君たちは、君たちの仲間が汗水たらして働き、納めた税金でキャンパスライフを謳歌できるのだ。そのことを忘れずに、受験に臨んで欲しい。頑張ってください。

ぐっと来た。普段なら「受験前の大切な時期に何を眠たい事言っているんだ」と毒づく俺だが、この時ばかりはしんみりとした。大学入試を断念した友達の顔が浮かんだ。俺より、随分と優秀な男である。突然に父親が逝き、大学進学を諦め就職することになった。今なら、奨学金でなんとかなるという選択肢もあるが、当時は思いもよらないことである。そういう時代だった。俺の高校は、底辺ながら一応進学校の体だったので、ほとんど全員が大学進学していた。大学進学は、「当たり前」のことだと思っていた。しかし、違った。「当たり前」ではなく、「有り難し」であった。俺の世代の約7割は高校卒業後、働き税金を納める。その税金の一部で、約3割の若者がキャンパスライフを謳歌する。そんなことは今まで微塵も思わなかった。受験勉強は、辛い辛い。「受験生ブルース」を歌い、のほほんと生きて来た。「辛い」受験生活は、正反対の「幸せ」の象徴だった。(なんだか、漢字も似ている。横棒を一本足すだけである)

惜しむらくは、先生!こんな良い事、最初の講義の時に言ってくださいよ。最後の講義で言うなんて・・・。1年間、「辛い辛い」とぶつくさ言いながら、受験生活を過ごした俺は、天罰がくだり、その年の受験に失敗する。それも、♪~ジャジャジャジャーン!である。

さて、受験生諸君、年金生活者の戯言を少しでも胸に止め置き、頑張ってください。人間万事塞翁が馬