どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

有馬がやってくる。

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今週末、有馬記念。俺にとっては、師走の風物詩。有馬の響きを聞くと、「嗚呼、今年も終わりだな」としみじみする。俺だけでなく、すべての競馬ファンがその思いだろう。東京優駿もいいが、俺の中では、有馬がベスト1である。ファン投票で出走馬を決めるという、なんとも憎らしい手法。それだけに、物語がある。ドラマが生まれる。感涙にむせぶ。

先日、【一番好きな平成の「有馬記念」優勝馬ランキング】が発表された。1位は、「オグリキャップ」と思っていた。違った。断トツで「トウカイテイオー」である。納得。世間的には、「オグリキャップ」だが、競馬ファンが対象ならば、「トウカイテイオー」が順当なところだ。

トウカイテイオー」 その名を聞くと、多くの競馬ファンは、なんとも切ない気分になる。デビュー当時から圧倒的な強さを見せ、メジロマックイーンをはじめとするライバルたちと壮絶なレースを繰り広げる。その強さの裏で何度も骨折を経験するなど怪我に悩まされ続ける。そんな中で迎えた1993年の有馬記念。度重なる怪我を乗り越え、中364日間という長期ブランクからの復活を遂げる見事な勝利を飾る。その姿に多くの競馬ファンが勇気づけられた。頑張ろう!と思った。


「どんなに辛くても諦めない心をテイオーから学ばせてもらいました」(55歳・女性)

「端正なルックス。皇帝から帝王へと繋がる、名前も含めた系譜のドラマ性。天まで翔けていきそうな強さ。挫折からの二度の奇跡の復活。これぞ主人公」(46歳・男性)
「馬券は他の馬を買っていたけれど、行けー! トウカイテイオー! と叫んでいました」(63歳・男性)

「1年というブランクがあるなか、強く美しく、皇帝の血を引く帝王のあの走り、涙が止まりませんでした」(47歳・女性)

「生まれる前の有馬記念なのに、1番見返すレースで1番感動するレース」(25歳・男性)
「あの日、中山競馬場で目にした光景は、30年近く経ったいまでもまったく色褪せていない。競馬史上のみならず、日本のスポーツ史上でもほとんど類を見ない最高の奇跡のひとつ」(56歳・男性)

一口馬主になったことがある。競馬沼の時期である。「プリンセスセーラ」という名の牝馬。父は「トウカイテイオー」。残念ながら、怪我で一度も出走することなく引退。どこかで、乗用馬になった。随分昔のことだから、もう生きてはいない。一度だけでも対面したかった。残念。

12月26日。良馬場なら、ハーツクライの孫「エフォーリア」、重馬場なら、引退の花道「クロノジェネシス」。それとも伏兵か。有馬色に染まる日曜日。天国の「トウカイテイオー」よ、我に啓示を。