どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

【喜多條 忠】逝く

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かぐや姫南こうせつと意気投合。アルバム用の作詞を依頼された。「締め切りは今日なんですけど」。急な依頼だったが、帰宅途中に神田川を見た。同川沿いの3畳一間のアパートで彼女と同棲していた学生時代を思い出した。一気に書き上げた。73年発売の名曲「神田川」である。学生運動の熱が冷めていく中、彼女との平凡な日々の空虚感を「ただ 貴方のやさしさが 恐かった」に込めた。

名曲が生まれる時は、こんなもんだ。一気にできるものである。天から、言葉が降ってくる感覚。おれは、まだ経験したことないけど。

吉田拓郎に「歌謡曲のセンスないから書けないだろうけど」と言われ発奮。後に拓郎から「いくつか曲つけたけど詞に勝てなかった」と称賛された。この作品でフォークソング作家のイメージを払拭。拓郎と手掛けたキャンディーズの「やさしい悪魔」「アン・ドゥ・トロワ」など歌謡曲を残した。

キャンディーズの曲もよかったな~。キャンディーズが、キャンディーズになる歌を作詞した。
死因は、肺がん。年寄りは、最終的に肺が原因で逝く方が多い。「最後は、ハイ!」 享年74歳。合掌。