どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

鈴木保奈美 映画【カノン】を鑑賞す。

f:id:doncoyasuo:20210706184354j:plain

富山県黒部市に住む小学校教師の次女・岸本藍(比嘉愛未)、東京で夫と二人の子どもと暮らす専業主婦の長女・宮沢紫(ミムラ)、金沢で老舗料亭の若女修行をする三女・岸本茜(佐々木希)。
祖母の葬儀で久しぶりに会った三姉妹は、遺書を開き、驚きの事実を知る。


「許して下さい。あなた達のお母さんは生きています」


葬儀の翌日、金沢から母がいる富山の介護施設へ向かう三姉妹。
そこには長年の飲酒が原因のアルコール性認知症を患い、
娘たちを思い出せずにいる母の姿があった。
母はどんな理由で三姉妹のもとを去り、どんな思いで生きてきたのか?
祖母はなぜ姉妹に嘘をついたのか?
黒部で母がアルコール依存症の治療を受けた病院や、退院後に住み込みで働いていた場所を訪ね、雇用主の澄子(島田陽子)をはじめとする人々から母の思い出話を聞く三姉妹。
やがて彼女たちが真実に辿り着いた時、眩しい光の中で「カノン」のピアノ三重奏が再び響き渡る——。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B073XTZVJX/ref=atv_wl_hom_c_unkc_1_4www.amazon.co.jp

 

この映画は、アル中にとっては、キツイ。リアリティにあふれているからだ。アルコール依存症を患う母役の鈴木保奈美の演技がスゴイ。まさに、アル中。アル中の俺が言うのだから、間違いない。アルコール依存症が進行すると、アルコール性認知症になる。アルコール性認知症になった鈴木保奈美の演技もスゴイ。最初は、鈴木保奈美とはわからなかった。それ程、役になりきっていた。
アルコール性認知症!そうアルコール依存症は、認知症になるリスクが高い。俺も主治医に、そう言われた。その時は、高を括っていたが、この映画を見て、金玉が縮みあがった。怖い。
2016年の公開の映画である。この映画の存在をまったく知らなかった。映画賞を受賞した、らしい。詳しくはわからねど。2016年といえば、酒は飲んでいたが、まだ比較的【まとも】な時期である。その時に、この映画を見ていればと思うが、思うだけで、飲酒は続いていただろう。ヤレヤレ。
佐々木希が演ずる三女も、アルコール依存症である。老舗料亭の若女将の仕事を終え、薄明りの中で、【ブラックニッカ】のポケット瓶をあおるシーンは、心を刺す。まさににアル中。己の姿がたぶる。【ブラックニッカ】という選択も渋い。アル中が飲みそうなウィスキーである。こんなシーンは飲酒欲求が高まるから、本来、敬遠するべきだが。ヤレヤレ。
島田陽子が、かまぼこ屋の主人の役で出演していた。久し振りに見た。まだ、女優をしているんだとしみじみした。若い頃から老けた印象だったので、なんだか昔のままの感じ。なんか年を取って、いい役者になった。昔は、優等生の香りがプンプンして、あまり好きでなかったが、今もその感じはあるが、鼻にはつかない。年齢がする技か。
三姉妹のピアノ三重奏【カノン】が流れるハッピーエンドであったが、三姉妹の今後を考えると、アンハッピーである。ヤレヤレ。

地獄を見たければ、アル中の家を見よ。

まさに、至言。他人事ではないが( ^ω^)・・・。