どんこのアル中 日記

名古屋在住の【年金生活者】。方丈記&徒然草。

サイレンススズカ

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今日は、【金鯱賞】(JRA中京競馬場)の開催日である。【金鯱賞】と言えば、サイレンススズカである。1998年のレースだから、20世紀のことになる。今、2021年だから、何年前の話だ?俺は、今でも【金鯱賞】のサイレンススズカの姿を鮮明に記憶している。緑と黄色の勝負服が芝生の緑とマッチして綺麗だった。名手武豊騎手により、逃げ馬の才能を開花したサイレンススズカは、その日も華麗に逃げた。逃げたというより、そのスピードに他の馬がついてこれなかった。4コーナーを回っても、そのスピードは落ちない。普通、追い込み場が迫ってくるのだが、その差は開くばかりである。結局、10馬身以上の差をつけ、レコードタイムで勝利する。強いという次元ではなく、なんか不思議な感じであった。こんな競馬もあるんだと。その後、JRAが車内貼りの横長ポスターで、この【金鯱賞】のサイレンススズカの雄姿を使用した。そのポスターも素敵だった。サイレンススズカを先頭に、その間に長い長い芝生があり、その後に他の馬群が表現されていた。あまりに素晴らしいので、盗んでやろうかと思ったが、車両の上の部分に貼ってあるタイプのポスターなので、それはかなわなかった。中吊りタイプなら、確実に引っ張って持っていったと思う。まぁ、犯罪者にならなくてよかった。
俺は、サイレンススズカが、JRA史上、最強の馬だったと思う。ディープインパクトが最強というのが通例だが、サイレンススズカの方が強いと思う。G1の優勝は、宝塚記念だけだが、その後の毎日王冠を勝ちっぷりを見ると、そんな気がする。俺の記憶では、当時、天皇賞(秋)は、外国産馬は出場できなくて、外国産馬が出場できる毎日王冠はレベルが高かった。毎日王冠外国産馬を蹴散らしたサイレンススズカは、天皇賞(秋)に向かうのだが、これ以降ことは、書かない。なんか、泣きそうになる。沈黙の日曜日。

レース後の武の落胆ぶりは相当なもので、泣きながらワインを痛飲して泥酔し、その姿を目撃していた複数の一般人がいた。武自身も後に「泥酔したの、あんときが生まれて初めて」と振り返っており、同レースでテイエムオオアラシに騎乗していた福永祐一も「あんな落ち込んだ豊さんを今まで見たことがなかった」と証言している。後に武はこのときの出来事について「なかなかいない。あのトップスピードで、あれだけの骨折をして転倒しない馬は。僕を守ってくれたのかなと思いましたね。今でもすごくよく、サイレンススズカのことを思い出すんですよ。せめてあと数百メートル、走らせてやりたかったな。うん、すごい残念。今でも悔しいですもん」と語った。

願わくば、無理なことだが、サイレンススズカディープインパクトの勝負を見てみたかった。もちろん鞍上は両馬とも武豊騎手で。合掌。